東北・関東大震災被災地の被災した歴史資料についてのお願い


 このたびの大震災により被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。

 今回のような大災害が起きると、それをきっかけに家や蔵に古くから置かれていた歴史資料(史料)が破棄・処分されてしまうことがあります。家の記録や地域の歴史を伝える多くの古い文書や記録などがなくなってしまうのは、そのお宅にとっても、地域の皆さんにとっても、たいへん残念なことです。
 文化財に指定されているような著名なものだけが歴史資料ではありません。昔の人の活動や暮らしぶりなど、地域の歴史を知る手がかりとなるものすべてが歴史資料です。具体的には、以下のようなものがあります。

◎古文書(くずした文字で和紙に書いたものなど)
◎古い本(和紙に書かれて冊子にしてあるものなど)
◎明治・大正・昭和の古い本・ノート・記録(手紙や日記など)・新聞・写真・絵
◎古いふすまや屏風(古文書が下貼りに使われている場合がよくあります)
◎自治会などの団体の記録や資料
◎農具、機織りや養蚕の道具、古い着物など、物づくりや生活のための道具など

 これらのものは母屋や蔵、あるいはその中の箱やタンス、長持・行李などに収められています。一見すれば紙くずやゴミのようにみえるものでも、実際には貴重な歴史資料である場合がよくあります。また、水に濡れて廃棄処分の対象とみえる場合であっても、これらのものは捨てたり焼いたりせず大切に保管下さい。早急な処置によって、修復が可能な場合があります。
 地域の歩みを伝える貴重な歴史資料を守る活動に何卒ご理解をいただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。なおご所蔵の歴史資料の保存・整理などに困っておられる場合には、下記の所までご連絡下さい。

【連絡先】
 〒310-0044 茨城県水戸市文京2-1-1 茨城大学人文学部高橋修研究室
 Tel:029-228-8120  E-mail:osm@mx.ibaraki.ac.jp(@を小文字にして下さい)


歴史資料の応急処置、修復方法

 以下、ご家庭でも可能な応急処置・修復方法について記します。

やってはいけないこと
・冊子を無理にこじあけないでください。
・天日やアイロンなどで急激に乾燥させないでください 。
・濡れた紙を放置しないでください。
・とにかく捨てないでください!修復できるケースがあります。
・電気や水道のライフラインの復旧状況が許す範囲内で、下記の対応をお願いします。

軽い水濡れの場合
・冊子状の場合、ページがはがれるようなら、キッチンペーパーを挟んで吸水処理を行います
(但し、無理にこじ開けないでください)。
・一紙ものの場合、キッチンペーパーで挟んで吸水処理を行います。
・皺やカビに気をつけてください(防カビのため消毒用エチルアルコールを噴霧するとよいでしょう)。
・そのまま陰干しをしてください。

泥などで汚れている場合
・コンテナなどにきれいな水をはり、史料を軽く洗浄します
(泥を落とす際に、史料に力を加えたり、長時間水につけたりしないでください)。
・形を整えた後、そのままの状態でビニール袋に入れます。封はとくにせず、袋に資料名などを記入しておいてください。
・防カビのため史料を冷凍凍結します(緊急措置としてご家庭の冷凍庫に保存しておいてください)。

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